アジア太平洋地域で観光客の入国解禁進む-海外レジャー旅行への旺盛な需要が見られる一方、旅行にまだまだ不安を感じる声も

Marketing Team
マーケティング・チーム
04 Jul 2022

Asia Pacific Reopens to travel

各国で入国規制が緩和され、いよいよアフターコロナの段階へと向かっていますが、旅行業界では引き続き流動的な状況が続いています。旅行エクスペリエンスを提供する世界的大手コリンソンが先般実施した委託アンケート調査*では、アジア太平洋地域の旅行者の最新のトレンドや旅行習慣が明らかになりました。

この調査は、同地域の主要市場であるオーストラリア、中国、香港、インド、日本、シンガポール、韓国の7カ国・地域の5,000人以上の頻繁に旅行をする層を対象に実施されました。調査結果によると、2022年は頻繁に旅行をする割合が前年からわずかながら改善されました。

新型コロナ以前(2019年)には平均6回旅行していた層が、2022年は3回旅行をする予定だと回答するなど、空の旅が再開されつつあります。アジア太平洋地域では、各国が相次いで渡航制限や要件を緩和しており、旅行に対するペントアップ(繰越)需要で、今年は地域全体で旅行者数が急増する可能性が高くなっています。

旅行を計画する人が増える

北半球では一般的に夏が旅行の「ピークシーズン」とされており、待望のバカンスを楽しもうと旅行を計画する人々が増え、アジア太平洋地域でも旅行者の増加が予想されます。こうした旅行の大部分は国内でのレジャー旅行となりそうですが、アンケート回答者の55%は少なくとも1回は海外旅行をしたいと答えています。

2021年以降、国内レジャー旅行は3%の伸びに留まっていますが、海外旅行をしたいと考える人々は10%近く増加しており、上記はこの傾向を裏付ける重要な回答結果といえます。またこの結果は、旅行者が旅行の規模を抑えることなく、新型コロナにより過去2年間に失われた時間と経験を取り戻そうと考えていることをも反映しています。

レジャー、ビジネス、およびその両方の旅行目的のうち、最も打撃を受けているのはビジネス旅行です。2022年は、旅行者の70%近くがレジャー旅行を少なくとも1回予約しましたが、ビジネス旅行ではその割合は50%以下に留まっています。全体としては、どちらの目的でも旅行数は徐々に回復しています。これは良い兆候といえますが、旅行の回復にはいくつかの懸念も残っています。回答者の61%は新型コロナが収束していないため、引き続き空の旅に消極的だと答えました。

引き続き残る、旅への不安


2022年は旅行再開への意欲の高まりが見られたものの、空港での滞在への不安が旅行をためらう大きな理由になっています。回答者の半数近く(42%)が、空港内での感染を心配していると答えました。

それ以外でも、空港の混雑による新たな感染発生を不安視する回答や、マスク着用や渡航制限、義務隔離などニューノーマル下での旅行に関する面倒な対策を回避したいと考える回答がありました。しかし、旅行自体に不安を感じると回答した人は全体の10%強に過ぎず、旅行の回復にとっては明るい兆候といえます。

空港ラウンジが旅をサポート

空港ラウンジは、旅への不安を軽減する鍵と見られています。全般に、空港における最も望ましい旅行特典として回答数が最も多かったのは、ラウンジの利用です。中国や香港、シンガポール、韓国のアンケート回答者の55%が、特典としてラウンジを利用する際に一番感じることとして、「顧客として大切にされている」を選択しました。

また41%が、「ラウンジ利用ができることで、より安心して空の旅ができる」と回答しています。2022年も大部分で国境閉鎖が続いた中国とインドでは、そう考える回答者の割合が非常に高くなっています。特に中国は、回答者の64%が「空港ラウンジにいると安全に感じる」、70%弱が「ラウンジ利用特典により大切にされていると感じる」と回答しました。

新たな時代の旅行における特典とは

同調査を通じて、このような厳しい時期においてカスタマージャーニーを改善することが、企業ブランドに大きな利益をもたらしうることが明らかとなりました。コリンソンのアジア太平洋部門プレジデント、トッド・ハンコックは、「新型コロナの収束と国境解放を2年もの間待ち続けた今、アジア全域で旅行の再開を望む人が増えています。旅の安全性への不安が依然残る中で、これは明るい兆しといえます。各国が渡航制限を解除し、人々が待ち望んでいたバカンス旅行に出掛けるようになる今こそが、企業にとって、旅行再開に寄り添った顧客体験を新たに作り出し向上させる機会となります」と述べています。

新型コロナによる空港での追加的な対策が続く中では、旅行者がほっとひといきつける空港ラウンジでの経験を求めるのは必然といえます。旅行の安全性と再開の喜びが高まる中で、旅行者は旅行特典に高い価値を見出すようになると見られます。このため、企業には空港ラウンジやフライト遅延特典の活用を通じて、既存顧客の顧客ロイヤルティを維持 しつつ、新規顧客を獲得するための革新的な方法を見つけることが求められます。コリンソンのSmartDelay は顧客のフライトの遅延・キャンセル時にラウンジ利用を提供することで、そのニーズに応えたサービスといえます。

今回調査について


この調査は、データ調査会社ルーシッドが2022年4月9日から6月6日にかけて、アジア太平洋地域の主要7カ国・地域(オーストラリア、中国、香港、インド、日本、シンガポール、韓国)でアンケートを実施。5,387人から回答を収集したものです。調査対象者は、旅行特典・優待サービス付きのクレジットカードを保有し、頻繁に旅行をする層です。この調査により、空港ラウンジ利用やプライオリティ・パスのラウンジプログラムなどのカード旅行特典をどのように認識しているかが明らかになりました。また、新型コロナ前の典型的な旅行、2021年の旅行、2022年の予定の旅行を含めた旅行行動を分析してします。







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